【Update】化学特別講義:佐藤渉先生(金沢大学理工研究域・教授)「核物性学」,学術講演会「不純物の導入によるZnOの物性制御—ガンマ線核分光法の応用—」

化学特別講義

講義題目:核物性学

時間割:2022/7/13(木)–14(金)
講師:佐藤 渉 先生(金沢大学理工研究域・教授)
場所:先端研N401講義室

学術講演会

集中講義の受講者以外の方もお越しいただけます。

演題:「不純物の導入によるZnOの物性制御—ガンマ線核分光法の応用—」
日時:2022/7/14(金) 12:50〜
講師:佐藤 渉 先生(金沢大学理工研究域・教授)
場所:先端研N401講義室

講演概要:
酸化亜鉛(ZnO)は3.4 eVのバンドギャップをもつため、完全結晶であれば絶縁体となる物質であるが、不純物の導入によってバンドギャップ中にそれらの準位を形成することで、光学特性や電気特性が大きく変化する。従って、不純物の存在状態ならびにその熱的挙動を把握することは、半導体物性を制御することに通じ、機能性材料としての応用を目指す上で大変重要である。演者らは、ドナーとして機能するインジウム(In)を不純物として添加し、ZnOマトリックス中におけるInの局所環境ならびに熱拡散の挙動を、放射性111Inをプローブとする原子核分光法(γ線摂動角相関法)で捉え、Inの濃度と電気伝導度間の相関関係を明らかにした。また、同じくドナーとして機能すると考えられる不純物水素の存在形態を核反応分析法によって推定した。本講演では、物性研究における原子核分光法の有用性を、上記研究成果をもとに紹介する。

皆さまのご来聴をお待ち申し上げます。

担当教員:中島 覚(snaka(AT)hiroshima-u.ac.jp)